【一押し】イタリア語のおすすめの辞書をおしえて【紙、電子、アプリ】
イタリア語の勉強を始めたいけどどんな辞書を使ったらいいのか種類がたくさんありすぎてわからない人 「辞書はどれが必要なのかな…。電子辞書があれば十分なのかな…。辞書を持ち歩くのは重いからできるだけ軽くしたいのでスマホで使えるアプリはないのかな…。まずイタリア語を勉強するにあたっておすすめの辞書を教えてください。」

本記事の内容
重くて面倒くさいけれど一番紙の辞書をお勧めする3つの理由
電子辞書やスマホで使える便利なイタリア語関連辞書アプリはまだ意外と少ない
伊和辞典、和伊辞典以外に中級以上で必要な辞書とは
この記事を書いている私は、大学でイタリア語を専門に学んだ後、イタリアに通算15年間在住し、これまで約1000件近いイタリア語通訳・翻訳案件をこなしてきたプロのイタリア語通訳です。
近年は爆発的な訪日外国人観光客の増大と共に、主に通訳案内士として年間平均して約200日ぐらいイタリア人観光客のガイディングの仕事を日本全国で行っています。
重くて面倒くさいけれど一番紙の辞書をお勧めする3つの理由
1.小学館の伊和中辞典と和伊中辞典(いずれも第2版が最新版)が、イタリア語の辞書として現在最も優れているものだから。
伊和辞典は私の大学の恩師が編集委員として参加されていて、この辞書の編纂には10年掛かったと仰っていました。
これはイタリアのGarzantiという出版社が出していたイタリア語中辞典(つまりイタリア語の国語中辞典です。)を全日本語訳したものです。
初版は1983年の1月ですからすでに37年が経過していますが、今でもぶっちぎりのNo.1伊和辞典だと思います。
2.「辞書は引くもの」ではなく、「読むもの」だから。
一般には「辞書を引く」といいますよね。確かに辞書は、単語の意味を調べる時に、「辞書を引いて」外国語もしくは日本語の呼応する意味を持つ言葉を探します。
それならおそらく「イタリア語必須単語帳」みたいなものでも間に合ってしまうかもしれません。
実際私の教えているイタリア語講座でも、受講生に頻繁に辞書を引いてもらいます。
そして、そこに書かれている、1つ目の意味、2つ目の意味、3つ目の意味だけでなく、そのそれぞれについて示されている様々な熟語、用例、成句のすべてに目を通してじっくり理解するように勧めています。
なぜなら、単語によっては丸々1ページを割いてその意味や例文を解説しているものもあるため、最初の1,2行を読んだだけで、その単語の幅広く深い用法を理解することは到底無理だからです。
3.一瞬で単語が引けるようになったり、意外な発見がしばしば起こるから。
紙の重い伊和中辞書でことばを調べる場合、まず辞書の小口部分に記載されたつめかけに記されている単語の最初のアルファベットの一文字の部分の中で二文字目が大体そのつめかけの幅の中でどのあたりに来るのかあたりをつけながら単語を探します。
最初はちょうどよい位置にニつ目のアルファベットの文字を見いだせずに、ページを前へ、後ろへ何度もめくってようやく目的の単語にたどり着くので、最初は非常に面倒くさく感じるのですが、この作業を続けていると次のような特典が付いてきます。
何度も同じ単語を引いていると、辞書のつめかけからパッと1度だけ辞書を開いただけで、探している単語が見つかるようになります。➡電子辞書より時短な場合アリ。
辞書は見開くと左右2ページを一度に見ることができるので、一度にたくさんの情報を目にすることができ、探している単語以外の幅広い情報もついでに吸収することができます。
さらに、探している単語の前後にはどのような単語があってどのような単語が存在しないのかが次第に分かってきます。
そのため、イタリア語を勉強している友人と話していても、「その単語、イタリア語っぽくてありそうだけど、実際はイタリア語の単語としては存在しないよ。」なんて断言できたりします。(笑)
「目からうろこ」的なことがある日突然分かるようになったりします。(笑)➡イタリア語の文法に関することであったり、イタリアの文化や歴史に関することであったりとジャンルは幅広いで