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【難易度別】イタリア語の資格にはどんなものがありますか【就職にも】

イタリア語の資格試験がたくさんあってどれを受けたらよいかわからない人「なにかイタリア語の資格を取りたいけどそもそもどんな資格があるのかな…。イタリア語の資格って就職に役に立つのかな…。日本の検定試験とイタリアの検定試験だとどっちを受けた方がいいのかな…。イタリア語の検定試験の種類と受験する価値やメリットを具体的に教えてください。」

本記事の内容

  1. イタリア語の検定・資格試験を受けるべき3つの意義

  2. イタリア語のプロがおすすめする3つの代表的なイタリア語の検定・資格試験とは

  3. 検定・資格試験に合格した後に考えられる進路と就職について

この記事を書いている私は、大学でイタリア語を専門に学びました。

在学中にフィレンツェ、シエナ、ローマに留学した後、大学卒業と同時に在イタリア日本国大使館で外務省在外公館派遣員として2年間勤務しました。

その後プロのイタリア語通訳として仕事を始め、イタリアには通算で15年間在住していました。

これまでイタリアと日本で約1000件近いイタリア語通訳・翻訳案件をこなしてきました。

国家資格のイタリア語の通訳案内士(通訳ガイド)免許と実用イタリア語検定1級、CILSのC2(最上級レベル)の資格を持っています。

近年は爆発的な訪日外国人観光客の増大と共に、主に通訳案内士として年間約200日ぐらいイタリア人観光客のガイディングの仕事を日本全国で行っています。

イタリア語の検定・資格試験を受けるべき3つの意義

1.自分自身のイタリア語学習の進捗状況が具体的に判断できる

イタリア語だけに限らず、英語や他の言語でも、語学の学習はステップバイステップで徐々に進んでいきます。

各ステップで、いろいろな重要項目が出てきますが、それが実際に自分の頭の中にしっかりとどまっているかどうかを定期的に試験を受けてチェックしていく必要があります。

各級の試験でチェックしてみて、重要事項を全部理解して覚えているようなら次のステップに進み、また同じように新しく学んだことを全部理解して覚えているかどうかをチェックするというのを繰り返していくことになります。

こうすることで「自分は今イタリア語の文法の何割ぐらいを習得できているかな…。あと何と何を学んだら一応文法は全部終われるな…。」、というように、自分が置かれた学習上のポジションをきちんと確認できます。これが非常に大切です。

2.自分のイタリア語の力を客観的に判定して証明してもらえる

語学の勉強を進めていくうちに、文法上のいろんなことが理解でき記憶されていきます。

イタリア語の発音とヒヤリングはもともと日本人には比較的容易いので、イタリア語の文章を発してみたり聞いてみたりしているとどんどんイタリア語が話せるようになった自分に気が付き、イタリア語を勉強することがますます楽しくなっていきます。

そして、「自分はイタリア語結構話せるぞ…。イタリア人とも結構会話できてるし、イタリア語の通訳の仕事もちょくちょくもうやれてるので、わざわざ検定なんてお金払って受けなくてもいいんじゃない?実際仕事してんだもん。」と思う人も多いと思います。

はっきり言いましょう。「その考えは間違っています。」

理由1.

自分は結構話せていると思っていても、「それでは実際にどれくらい話せるのか具体的に証明してみてください。」と他人に言われたら何と答えますか?

多分答えられないので、ご自分のイタリア語力を客観的に証明することができません。

理由2.

自分のイタリア語はイタリア人に現に通じているし、イタリア人の言っていることも大体わかっているのというは、

もしかすると、

相手のイタリア人の側からすれば、「君の言っていることは文法的には間違いだらけで、構文も小学生が話すレベルだけど僕はネイティブのイタリア人なので、君の言いたいことは大体こっちで想像しながら理解するようにしているよ。」、

「いちいち君の文法の間違いを直したりしてたら、話がぶつ切りになっちゃって本当に話がわかんなくなっちゃうから…。

だからもちろん僕が話すときも君に分かり易いように、できるだけ簡単な言い回しで話すようにしてるんだよ。」、

かもしれませんし、さらに最悪なことにあなたにそれを確認できるすべがありません。

もし運悪くこの時点でブロークンのイタリア語をあなたが話していたとしたら、どこかできちんと矯正しない限り、あなたのイタリア語はほぼ確実に一生ブロークンイタリアンのままでしょう。

3.努力して学んだイタリア語の語学力を使って社会貢献し報酬を得ることができる

イタリア語は外国語の中でもマイナー言語で、英語、フランス語、スペイン語などと比べると学ぶ人も話せる人もそれほど多くありません。

そうです。まだまだ貴重な存在なのです。

イタリア語を学び始めるきっかけは人それぞれだと思います。

ただ音が好きだから。 

美術を勉強したいから。

オペラを勉強したいから。

イタリア人の彼氏ができたから。

その目的のためにイタリア語を勉強して使えるようになったら、最初の目的は達成できますね。それはとてもいいことです。

でも、もしその後、イタリア人でも日本人でも他の誰かのためにイタリア語か日本語を話してあげることができたら、きっと驚かれて喜ばれることでしょう。それもとても素晴らしいことだと思います。

さらにその後自分のイタリア語力に磨きをかけて何らかの報酬を得られ感謝される仕事ができるのであれば、それは本当に本当に素晴らしいことだと思います。

イタリア語のプロがおすすめする3つの代表的なイタリア語の検定・資格試験

1.日本国内の検定試験なら➡実用イタリア語検定試験です。

これは日本国内の団体が行っているイタリア語の検定試験の中で最も古いものかつおそらく唯一のものです。

英検と同じように伊検とも呼ばれ、知名度も一番高いです。

履歴書に書いても、採用先も英検と似たものとしてすんなり理解してくれるでしょう。

英検には準1級がありますが伊検には無く、上から1級、2級、準2級、3級、4級、5級と6等級あります。

3級の試験までは、あまりひねくれて考えずに学んだ基礎的なことを素直に答えていけば大体合格できるレベルですので、どこの語学学校で学び始めてもいいと思いますし、実際独学でも突破は可能だと思います。

実用イタリア語検定試験の公式サイト https://www.iken.gr.jp/

2.イタリアの検定試験なら➡CILS、CELIもしくはPLIDA

イタリア国内の機関、団体が行っているイタリア語の検定試験には、 CILS(チルス), CELI(チェ―リ), PLIDA(プリーダ)の3つがよく知られています。

最初の2つはイタリアの国立の外国人大学が、イタリア国内だけでなく世界中で実施していて、イタリア文化会館を通じて申し込みます。

3つの試験とも、最上級のC2からA1までの6等級に分かれています。

CILS (Certificazione di Italiano come Lingua Straniera) ってどんな試験?

CILS(チルス)は、シエナ外国人大学が実施するイタリア語検定試験です。

「イタリア政府認定のイタリア語検定試験は、外国語としてのイタリア語のコミュニケーション能力を証明するものです。受験対象者はイタリア以外の国籍を持つ人、イタリア以外の国で生活する在外イタリア人(イタリア系2世、3世など)、イタリアへの移民者となっています。受験資格はとくにありません。」 ※下記のイタリア文化会館のサイトより引用  https://www.iictokyo.com/certi/cils.html

CELI (Certificati di conoscenza della lingua italiana) ってどんな試験?

CELI(チェーリ)は、ペルージャ外国人大学が実施するイタリア語検定試験です。

「1987年より導入され、特に教育・研究エリアにおける、イタリアの大学、高等教育機関入学資格取得を目指す外国人のために行われ、イタリア外務省より国際的な公式資格として認定されています。」 ※下記のイタリア文化会館のサイトより引用  https://www.iictokyo.com/certi/celi.html

PLIDA(Progetto Lingua Italiana Dante Alighieri)ってどんな試験?

3つめのPLIDA(プリーダ)は、SOCIETA’ DANTE ALIGHIERI(ダンテ・アリギエーリ協会)というイタリア語とイタリア文化の保護・普及を目的に1889年に発足したとても由緒ある団体が世界中で実施しています。

ダンテ・アリギエーリ協会 東京支部のサイト http://www.il-centro.net/

日本で受験する場合は、東京のダンテ・アリギエーリ協会 東京支部を通じて申し込みます。

PLIDA試験概要 http://www.il-centro.net/

3.そして就職に直結させたい資格なら➡ズバリ全国通訳案内士(通訳ガイド)試験です。

これは日本国内唯一のイタリア語が関連する国家資格です。ズバリ訪日イタリア人観光客をガイドしたいとお考えなら、絶対に取っておきたい資格です。

イタリア語試験自体の難易度は、実用イタリア語検定の準2級から2級ぐらいのレベルです。

検定・資格試験に合格した後に考えられる進路と就職について

通訳として仕事をするのであれば、実用イタリア語検定2級の取得は必須

もし将来プロのイタリア語の通訳としてお金をもらって仕事をすることを目指すのであれば、まずはすぐに2級を取得する努力が絶対に必要です。

この2級試験は、3級までの試験に比べると格段に難しくなります。

ひねくれた問題やひっかけ問題がたくさん出てくるため、積み上げてきた基礎知識の細かい見直しと共に新しい語彙や表現に関する知識も詰め込んでいく必要があります。

実際あまりにも難易度に差があって、かつて合格者がなかなか出なかったためか、後に2級と3級の間の級として準2級が作られたぐらいです。

そして、通訳としてのキャリアを続けていくのであれば、もちろんできるだけ早く実用イタリア語検定試験1級を取得する必要があるのは言うまでもありません。

一方、通訳ガイド試験に合格した暁には、通訳ガイドとして各旅行会社や派遣会社に登録して働くこともできますし、フリーでイタリアから来日するお客さんを直接ガイディングして報酬をもらうこともできます。

皆さんがご存知かどうか分かりませんが、実は約2年前に通訳案内士法が下記のとおり改正されました。

「通訳ガイド制度について、改正通訳案内士法が平成30年1月4日に施行されました。 通訳案内士の名称が「全国通訳案内士」となるほか、通訳案内士の業務独占規制が廃止され、資格を有さない方であっても、有償で通訳案内業務を行えるようになるなど、通訳案内士制度が大きく変わりました。」 *国土交通省 観光庁公式サイトより引用 https://www.mlit.go.jp/

これが意味することは、「外国人の観光客を有償で観光案内するのには、もう通訳案内士免許は必須ではありませんし、これまでのように無免許でガイディングをしても罰金などは科されませんよ。」ということです。

つまり、実は2年前までは、無免許で外国人観光客を有償で観光案内していたら捕まって罰金されていたということなのです。

こう書くと、「あっそー。じゃ今は通訳案内士免許がなくとも外国人を有償で観光案内できるんだからそんな資格取る必要全くないじゃん?」とおそらく皆さん思われるかもしれません。

しかし、実際はそうではありません。

もし完全に個人のお客さんだけを相手にして、いかなる旅行会社からの仕事のあっせんも受けないのであれば、実際にこの資格は必要ないかもしれません。

しかし、この場合でも2つの条件が出てきます。

条件1.個人のお客さんに、「私は、全国通訳案内士、通訳ガイド、ライセンスガイド、公式ガイド、オフィシャルガイド、ナショナルガイドです。」などと公式性、公認性を匂わすような自己紹介をすることは禁じられています。

これは「通訳案内士」という呼称、もしくはそれに類似する呼称に関しては、法律の改正時に、「業務独占資格」から「名称独占資格(※)」へと見直しがなされ、通訳ガイドの業務独占規制が廃止された際に、名称独占規制のみが存続させられたためです。 ※資格を有さない者が、当該資格の名称や類似名称を用いることを禁止する規制のこと。

条件2.大手中小を問わず、通訳ガイドのお仕事のあっせんを行っている旅行会社は、現在でも通常は、免許を持った通訳ガイドにしか基本的にガイディングのお仕事は斡旋してくれません。

というか、そもそも通訳ガイドとして旅行会社が登録させてくれませんし、派遣会社も通訳ガイドとしては派遣できません。

繁忙期で人手が足らないようなときは、もしかすると空港送迎などを行うトランスファーアシスタントやホテルチェックインのお手伝いの仕事であれば、少しはさせてくれるところぐらいはあるかもしれません。

しかし実際は、このお仕事も「国内旅程管理主任者資格」という資格を持つ添乗員さんだけに任されるべきれっきとした観光業のお仕事なのです。

「ただ空港で外国人のお客さんが出てくるのを待って、一緒に成田エキスプレスに乗ってホテルまでイタリア語で雑談しながら案内して、ちょっとホテルのチェックインを手伝えばいいんでしょ?」とか、

「楽勝じゃない。なんでそんなのに「国内旅程管理主任者資格」なんていうたいそうなものがいるの?」と、思う方も多いかもしれません。

しかし、昔ローマに住んでいたころ日本から来た様々な海外添乗員さんと15年ぐらい一緒に働き、日本国内でも「国内旅程管理主任者資格」を取得して日本人の国内旅行の添乗員の仕事を実際に少しやったことがある私から言わせると、添乗員さんのお仕事は傍で見ているよりおそらくその何倍も大変なお仕事です。

下手をすると通訳ガイドの仕事なんかより大変な時もあるぐらいなのです。

国内旅程管理主任者資格の試験は日本語の試験だけです。

通訳ガイド試験よりは易しいので、まず先に取得してみるのもおすすめです。

なぜなら、通訳ガイドになっても非常に役に立つというか、ちょっとキツイ言い方をすれば、添乗員の仕事ができない、もしくはしたことのない通訳ガイドは、本当のプロの通訳ガイドとは呼べないと経験上感じるからです。

ちなみにどのくらい稼げるの?

国内旅程管理主任者資格を持つ国内添乗員さんの添乗業務の1日の日当とライセンス通訳ガイドの1日の日当を比べると、使用言語や時期にもよりますが、ざっと約3倍から5、6倍の開きがあります。

一方、会議通訳や商業通訳等は、まずお客様のバジェット、業務内容、難易度、通訳の経験や実績等々によって、報酬はピンからキリまであります。

具体的には安いもので数時間数千円から1日最高10万円ぐらいまでの間になる場合が多いですが、間に通訳派遣会社が介在している場合はそこから中間マージンがザっと差し引かれることになります。

まとめ

「イタリア語なんてマイナーな言語の資格試験なんて誰も知らないし、受けて合格しても全く就職や仕事には役に立たないよ。」というふうに思ってらっしゃる方も多いと思います。現に私が大学でイタリア語を勉強している時には、多くの人にそう言われていました。

しかし実際は、イタリア語の資格・検定試験も既に日本では何十年という長い歴史を持っていますし、毎年一定の数の受験者、合格者がありますので、着実にイタリア語の資格・検定試験を受ける価値とニーズは高まってきていると言えます。

上に述べた各種試験をご自身の将来の目的に合わせて是非積極的にチャレンジしてみてください。

きっとイタリア語が良く分かってくるにつれもっと好きになるでしょうし、客観的にご自身のイタリア語力の把握と客観的な証明の強力なツールとなることでしょう。

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