皆さんはイタリアに行かれたことがありますか?
もしくは、イタリア人男性と身近に接する機会があったりしますか?
女性の方ならもしかすると、普通のイタリア人男性のカッコよさに思わず目を奪われた人もいるのではないでしょうか?
そこで今日は、「なぜイタリア人男性は、日本の男性より格好よく見えるのか。」についてあえてお話ししたいと思います。
本記事の内容
イケてるイタリア人男性はどのように作られているのか
なぜイタリア人はおしゃれに見えるのか
若くても大人びていて、歳をとっても魅力的なイタリア人男性が多いわけ
この記事を書いている私は、大学でイタリア語を専門に学んだ後、イタリアに通算15年間在住し、これまで約1000件近いイタリア語通訳・翻訳案件をこなしてきたプロのイタリア語通訳です。
まず結論からお話すると、以下の11の理由が挙げられます。
長い歴史の中で様々な人種の特徴がうまく混ざり合い、多種多様な容貌を生む。
目の光感度と色彩感覚が全く違う。
合成食品を食べず、高品質な食品が比較的安価なので、肉体が健康的。
服装に関しては徹底的な批判にさらされてきている。
アイロン命の教育。
お洒落がしやすい気候。
貴金属やアクセサリー類を赤ちゃんの時から身に付け慣れている。
無名の洋服メーカーの品質が非常に高く、バーゲンを待てば半額。
仕事よりも恋人、家庭、友人。
男女関係が若い年代から濃密。
基本レディーファーストが小さいころから身についている。
イケてるイタリア人男性はどのように作られているのか
1.長い歴史の中で様々な人種の特徴がうまく混ざり合い、多種多様な容貌を生む。
イタリアは地中海のど真ん中にあり、古代ローマ時代以前から様々な人種の交差点であったため、いろいろな人種の特徴が長い期間に亘って混ざり合い、多種多様で美しい容貌を持ったイタリア人を生んでいます。
実際、イタリア北部の人は比較的身長が高く色白で金髪で青い目の人が多かったり、南の方の人は褐色の肌で黒髪にグリーンアイいったような組み合わせが見られたりと本当に様々な魅力的な容貌がイタリア人の中には見られます。
そして、「イタリア人は世界で一番美しい民族だ。」といって、その自分たちの美貌を自負しています。
2.目の光感度と色彩感覚が全く違う
日光の強さと空気中の湿度の違いから、イタリアでは色彩が日本より強烈に目に入ってきます。そのためか日本人と色彩感覚がかなり違うようです。
また、イタリア人の目の光の感度は日本人よりも高いようです。暗いところでも日本人より良く見えているようですし、おそらく太陽の光も我々が感じるよりまぶしく感じているようです。
そのためサングラスをふつうみんな常備しています。一見おしゃれでサングラスをつけているようにも見えますが、私は実用的な理由が一番で、その次にどうせかけるなら自分に合ったカッコいいサングラスをかけたいという気持ちで、選んでいるのではなかと思います。
イタリアはサングラスの生産も盛んで、本当にカッコイイサングラスをたくさん売っています。私もイタリアの超老舗ブランドのPersolのサングラスが大好きでしたが、日本人顔にはなかなか合うものが見つからず、お気に入りを探すのに苦労しました。
3.合成食品を食べず、高品質な食品が比較的安価なので、肉体が健康的
日常の食事で添加物の入った食品をほとんど摂らないだけでなく、クオリティーの高い食品が比較的安価に手に入れられる社会なので、健康的な肉体の人が多いといえます。
イタリア人はピッツァやスパゲッティーなど日本ではなんとなくジャンクフードと思われがちなものをたくさん食べているイメージがあるかもしれませんが、本当のイタリア料理を知っている方ならご存知だと思いますが、実はイタリア料理は、地中海式ダイエットといわれる非常にバランスの取れた食事形態の一つで、全体的にとても健康的で品質の高い安全な食材で作られています。
意外かもしれませんが、日本と違ってイタリアでは、ジャンクフードやカップ麺のような即席フードや冷凍食品の類は基本的にあまり食べません。
野菜や果物は安くてとてもおいしく日本人の何倍も食べますし、肉や魚なども高品質で、素材のおいしさを生かしたシンプルな調理法を用いて、おいしいものをたくさん食べるという食べ方をしています。
ちなみに日本では食品添加物は全体で1500種類、香料を抜くと900種類、イタリアでは香料を抜くと360種類ぐらいの食品添加物が認められているようですが、日本の半分以下です。
なぜイタリア人はおしゃれに見えるのか
4.子供のころから服装に関して徹底的に周りの友人たちに批判されてからかわれてきている
イタリアでは幼少のころから毎日学校に何を着てきたかによって徹底的にからかわれるそうです。
たとえば、もし男の子が上下黒い服を着てきたら…
「あれ、どうしたの?今日お葬式なの?」と言われたり、
もし、ちょっとパリッとしたジャケットなんかを着て行ったりしたら…
「えっ、今日はこれからミサにでも行くの?それとも結婚式なの?」
みたいなことを言われて、徹底的にいじられてからかわれるので、毎日の洋服の色やスタイル選びに小さいころから非常に敏感になるんだそうです。
つまり、この年代から、洋服の色合わせを自分の目の色や髪の毛の色などに合わせてみたり、色々なスタイルを研究する訓練になっている可能性があります。
5.アイロン命の教育
皆さんはご自分で洋服にアイロンがけをしていますか?
明日仕事場に着ていくワイシャツやブラウスだけでなく、スラックスやスカート、下着のパンツや靴下にもアイロンがけがもうすでにされていますか?
イタリア人男性はお母さんと一緒に住んでいる時は、ほぼ例外なしに、お母さんが家族全員の洋服すべて(時には下着も)にアイロンを毎日かけています。
そのためイタリア人の家にはアイロン部屋がある家も少なくありません。
一人暮らしをしているイタリア人の男性も、基本自分でアイロンをかけ、アイロンの当たっていないワイシャツや洋服で外に出ることはまずあり得ません。
このアイロンがけの教育は子供のころから徹底的に教え込まれています。
「きちんとした人はきちんとした格好をしている。」、「だらしない人はきちんとした格好をしていない。」、「この人はきちんとした格好をしていないから、だらしのない人だ。」と、まず人をかなり見た目でで判断するという認識が広く深く浸透しています。
もう一つ追加で言えば、今度イタリア人の履いている靴をよく見てみてください。
よれよれの靴や汚れた靴を履いているひとはまずいません。
「下足」といってそもそも日本では汚いものとして分けて扱う嫌いのある靴ですが、西洋人にとって靴はワイシャツやズボンなどの衣類と全く同じ扱いがされているのです。
昔は日本でも「足元を見る」なんていう言葉がありましたが、今は本来の意味では使っていませんね。
6.お洒落がしやすい気候
イタリアの南北で事情は少し変わりますが、地中海式気候のため全体的に温暖で湿度が低く、過ごしやすい気候なのでお洒落な装いがしやすいです。
一例を挙げると、日本で夏に麻のワイシャツやブラウスなんかを素肌に着たら、すぐに汗と湿気でベターっとした感じになってしまいますが、イタリアではサラっと快適に着こなせてしまいます。
7.貴金属やアクセサリー類を赤ちゃんの時から身に付け慣れている
日本と比べて社会や会社内で課される制約が少ない、もしくはあっても大して従わないので、男性でもいろいろな貴金属アクセサリーを赤ちゃんの時から身に付けています。 基本的に男の人も女の人も赤ちゃんの時からブレスレットやイヤリングを親戚などからプレゼントされて身に付けていますし、目の色も髪の色もかなりみんなバラバラなので、学校に髪の色やスカートの丈をとやかく言うようなブラック校則のようなものもありません。
おまけに中学校や高校からは女の子たちはほとんど毎日お化粧をして学校に通っています。
お葬式に日本では黒い喪服で参列しますが、イタリアでは、地方にもよりますが、普段の服装でお葬式に参列する人の方が多いです。
ですから、こうゆう格好をしなければならないという社会的制約が日本に比べるとほぼ皆無に等しく、小さいころから自分の装いにセンスや個性が生まれやすくなっていると思います。
日本観光でやって来るイタリア人の女性がこぞって行きたがるイタリアンジュエリーのメーカーに、Pandora(パンドーラ)というものがあります。
このメーカーはブレスレット用のチャームをものすごくたくさん作って販売しているのですが、各国で限定チャームを販売しているようで、多くのイタリア人女性が日本限定品を求めて原宿にあるお店によく行きたがります。
なかなかかわいいメーカーで、多くのイタリア人女性がこのチャームをコレクションしています。
8.無名の洋服メーカーの品質が非常に高く、バーゲンを待てば半額
日本ではアルマーニやグッチなどMade in Italyの超高価なメーカーばかりが有名ですが、一般のイタリア人が購入する日本では無名の洋服メーカーの質が非常に高く、なおかつ価格設定が日本人が考えるより安く設定されています。
また、夏や年末年始に行われるSaldi(サルディ、バーゲンの意味)を待てば、だれでも本当に良い品が半額近くで購入できるので、特にすごいお金持ちでなくても日本のユニクロ―ンファッションより遥かにおしゃれな装いが可能です。
若くても大人びていて、歳をとっても魅力的なイタリア人男性が多いわけ
9.仕事よりも恋人、友人、家庭を断然優先している
イタリア人は仕事をしないとかバカンスが1か月あるとかいわれて、何かと仕事をしないというステレオタイプなイメージを我々日本人は持ちがちです。
あながち当たってないこともないのですが、その理由はただ仕事がしたくないというよりも、仕事より大事にしているものが、恋人や友人や家族だからかもしれません。
日本では、「男はまず仕事。お金を稼いで家族をしっかり養ってこそ一人前の男だ。そのためには理不尽な事にも耐えて耐えて耐え抜いて、たとえ時には家族を犠牲にしても会社のため、社会のためになるような人間になるべきです。」と教え込まれ刷り込まれているようなところがあるのではないでしょうか。
イタリア人も仕事に対しては、日本人が思ってるより辛抱強いところも多々あります。
上司に嫌な顔を見せずに、いやいやながらもしっかりついていく会社員もたくさんいますし、ちゃんと仕事で結果を出して出世したいと考えている人ももちろんいます。
でも、恋人と友人と家族は仕事のように取り換えることができないものなのです。
そもそも「もの」ではありませんね。「ひと」です。
ここに大きな違いがあります。
イタリア人は人を大事にしています。
日本人も優しい国民だと思いますが、「ヒューマンなものの考え方」という意味では完全にイタリア人に負けていると思います。
イタリア人には人間が大事で、特に自分の一番近くにいるかけがえのない人達を本当に大切にしています。
そしてその考え方は、平(ヒラ)のサラリーマンだけでなく、中間管理職も幹部も役員も社長も共有していることなのです。
10.男女関係が若い年代から濃密
イタリアでは一般に、かなり若い時から特定の彼氏や彼女と一緒に過ごす人が多く、男女間や友人間の関係が若いころからとても濃密です。
これは日本ではあまり知られてはいないかもしれませんが、イタリアをはじめ欧米の国々はかなりカップル社会です。
「カップル社会」とは、男の子と女の子や、男性と女性がカップルで1セットで共に行動をするという慣習というか、文化があるということです。
この習慣は、イタリアではだいたい14歳ぐらいからあるように思います。
つまり、日本のように小中高と男子と女子に分かれて常に行動するのではなく、多くのイタリア人は14歳ぐらいから彼氏・彼女が大体みんないて、友達と遊ぶ時もそのカップル単位で行動し、友達と一緒にいても二人でしょっちゅうイチャイチャしながらそして時にはケンカをしながら恋愛を育んでいます。
非常に若い時から付き合い始めて10年15年と付き合った後結婚して、数ヶ月ですぐに別れてしまったカップルも何組か見ました。
婚約期間が長すぎてお互い疲れてしまうのかもしれません。
もちろんそのまま結婚するカップルもいますが、何年かおきに別れと出会いを繰り返す方が一般的なような気がします。
このような関係は、若い頃から色々な感情をお互いに話し合ったり、ぶつけあったりしながら成長できるので、35歳や40歳まで誰とも付き合ったことのないような日本の大人よりは、精神的にはいろいろ悩んだりもまれたりしながら大人に成長できるのではないかと思います。
これが大人の魅力に溢れた人が多い、一つの大きな理由かもしれません。
11.基本レディーファーストが小さいころから身についている
基本的にレディーファーストが身についているので、日本人男子の男尊女卑的な横暴な振る舞い辟易している日本人女性には、彼らの振る舞いが美しく紳士(ジェントルマン)に見えてしまうと思います。
ドアを開けて先に通してくれたり、コートを着るのを手伝ってくれたり、お水やワインを食事中に注いでくれたりと、イタリア人の男性は、公の場では(少なくとも表面的には)みんな女性にとても親切です。
これにはいくつか理由が考えられます。
社会規範として、子供のころから欧州スタンダードである、レディーファーストな振る舞いが当たり前のこととしてしっかりしつけられている。
カトリック教徒が99%の国民性で、聖母マリアを大事にする宗教観から女性に対してリスペクトを示すという教育がなされている。
ただ女性全般に優しくして何とか取り入りたいから。(このウェートは多分大きいです。笑)
ここまでイタリア人男性を持ち上げているようなことを書いてくると、
「そんなのお前のひいき目だろ?」、「日本にもかっこいい男はいるぞ。」、「お前は日本人なのに、イタリア人をなんでそんなに持ち上げるんだ?」
というような反論のことばも聞こえてきそうですが、まずは次の2つのサイトご覧ください。
いかがでしょうか?
男の目から見てもなかなかカッコイイ男が揃っていませんか?
これらの写真に写っているのは基本的に有名人だと思います。
こう言うと多くの皆さんは、「ほら、有名人や芸能人だからカッコいいんでしょ?」、
「一般人は別にカッコ良くないんじゃないの?」と言いたくなるかもしれません。
しかし、イタリアの凄いところは、その辺のバールでエスプレッソを飲んでるおじさんも大してこれらの有名人と見た目や雰囲気が変わらないのです。
つまり「カッコイイちょい悪ラテンラバー的な、マッチョで紳士的な男」が割とそこら中にいるということなのです。
まとめ
イタリア人男性がカッコイイ理由を色々書いてきましたが、念のため断っておくと、私は別にイタリア男好きでもありませんし、彼らをなにか崇拝しているわけでもありません。(笑)
イタリアに若い頃に15年間住み、現在も年約200日間、毎回数十人となるイタリア人観光客のグループを毎日観光案内し、様々な年齢層、職業層のイタリア人と接してきて客観的に知ることができたイタリア人男性の私なりの分析です。
もちろんイタリア人男性全員がみんなそうだと言っているわけではありません。
イタリア人の中にもネクラで、デブデブに不健康に太っていて、服装もダサく、粗野で無教養な人もたくさんいます。
それは世界どこも同じです。
しかし、最後にイタリア人男性たちがよく普通に口にしていた尊いお言葉をお教えしましょう。
「あのな、世界中の女たちは、俺たちのようなイケメンラテンラバーとの出会いを求めてイタリアにやって来るんだぜ。彼女たちは俺たちみたいなイケてる男と付き合いたくてしょうがないんだから、目が合ったら声ぐらいかけてあげなきゃマナー違反だろ?な、そうだろ?」
普通の若いイタリア人のお兄ちゃん達は、本気でこう思っている人も少なくありません。(あっ、すいません。おじさんも含みます。)
もし嘘だと思うなら、知り合いのイタリア人にコッソリ聞いてみてくださいね。
このみなぎる自信が先に生まれて魅力的なイタリア人男性が形成されるのか、それとも上に述べた様々な理由が複合的に混ざり合って魅力的な男性を造ってしまうから、これだけの自信が彼らに生まれるのかはわかりませんが、イタリア人男性が魅力的に見える具体的な理由が少しはわかってもらえたのであればとても嬉しいです。
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